あなたをお祝いにきました・・・

evil of v


これは現在、広島県に住む知人T君の体験談です。



それはまだわたしが中学生の頃のできごとでした。

当時は有名人の自殺が流行っていて、世の中もそんな暗い空気が漂っていたように思い出します。

わたしのクラスは男女合わせて40人くらいで、わたしはクラスの室長を担当していました。

TVではちょうど岡田有希子さんの自殺報道が流れていて、今も昔も相変わらずのマスコミ報道陣がこれでもかというくらいに毎日のように彼女の死の真相を究明するという名目で死者を利用した報道合戦が繰り広げられていました。

そんなことがあってからしばらくして、わたしはいつものように学校へ登校するために朝食をとりながらTVニュースを観ていたのでした。

なんでもない人事のようなニュースがいくつも流され、それをぼんやり眠たい顔でみていた時です。

「昨夜、○○○市立○○○○中学校に通うAさんが、○○市の雑居ビル屋上から飛び降り自殺をはかり、間もなく死亡しました・・・」

「?嘘!! なんで・・・」

それはわたしと同じ中学に通っていたAさんのことだったのです。

わたしは目と耳を疑うような、まだ呆然としたまま朝食をそのままにして学校へと急いだのです。

もう教室にはみんながほとんど登校していて、教壇で肘をついて頭を抱えてうなだれる担任の先生の姿がそこにはありました。

「先生・・・」

「おーーー、何でやー・・・ああああ・・・」

クラス中が静まり返って、その中の数人の女子が泣き出していました。

自殺した子の教室も静まり返って、面白おかしく野次馬のように集まってきた下級生に怒鳴りつけるものもいました。


それからしばらくして、その自殺のことを忘れでもしたかのように、わたしたちはまた受験戦争へと神経を集中していきました。

そして色んなことがあった中学を卒業し、みんなまたバラバラにそれぞれの進路へと歩き始めたのです。

それは高校に入学した最初の夏休みの出来事でした。

わたしの家は平屋の母屋と、小さな小屋のような平屋があり、わたしは勉強に集中できるという名目でその小さな離れの小屋を自室として使っていました。

ある朝早く、飼っていた犬が普段は誰にも吠えないのに、その朝に限って「ワン!ワン!ウー!ワン!・・」とかなりのうなり声で吠えていたのです。

わたしはまだ早朝で眠たいのもあって、それほど気にせずにまた眠りはじめました。

そして夏休みということもあり、怠けて10時くらいに起きて母屋にいきました。

すると父が「おまえ、女の子を部屋に連れ込んで何しとった!!」といきなり怒り出したのです。

わけもわからずに「え? 女の子?」

それからしばらくわけもわからず父の説教をきかされたのです。

わたしは全く身に覚えが無いので、その女の子はどんな子だったのかを父に訊ねました。

すると「今朝早くから犬が鳴くから窓を開けてみたら、おまえの部屋の前に紅白の花を持った女の子が立っていたんだよ」

「・・・え???」

わたしは何故かハッと感じて、卒業アルバムを持ってきて、「この中に今朝の子はいる?」と父に訊くと

父は百人以上の中学の女子の顔写真をひとりづつ確かめるように探し始めました。

「この子だ、間違いない、この子」

「・・・・お父さん、その子、自殺した子だよ・・・・」


あとで知ったのですが、その子はわたしに好意を持っていたそうです。

でも彼女の自殺の原因はわかりません。

ただ当時付き合っていた男子との間で妊娠していたという噂が流れていたのを思い出します。

あとはわたしと同じクラスの女子の数人が、クラブ活動でその子を虐めていたという事実もありました。

彼女が自殺した時と同じくして、全国で岡田有希子さんの自殺に連鎖するように中学生の自殺が相次いだ時代。

死の真相は本人しかもはや知りえないのかもしれないですね。

そして紅白の花の意味も・・・・でも今はひょっとしたらわたしの高校入学をお祝いに来てくれたのかも知れないと・・・そんな風に考えるようにしています。




このようなお話を訊かせていただいたものですが、祝うと呪う・・・なんでしょうかね・・・。

ひとの幸福を祝う影に、妬みや僻みやらが表裏一体として存在するような人間をわたしは数多く目の前にし、また対峙してきたものです。

どうしてここまで人間という生き物が劣化してきているのか、その原因がはっきりわかった今では、それらを哀れむ唄も言葉もありません。



あ、そうそう、昨日は悪の教典という映画をレンタルで観たものです。

なぜ観たのかというと、たまには西湖波巣の声も聴いてやろうかというようなことであるものです。

最近はこういうくだらない映画が量産体制の中で多く存在するものですが、こういう映画をつくって何を訴えたいのでしょうかね・・・・宅間守そのまんま、サイコパスなんてない、それがやつらの本性なだけ。

まさにハリウッドや東宝やらもマスターベーションで自己完結状態であるものです[爆ッ!]

[ 2014/08/13 13:41 ] 怖い?お話し | TB(-) | CM(0)